人間関係を良好に

医療に携わる人にとって働きやすい職場とは、最新の機具や設備が整っていること以上に、患者に治療を施すに当たって医師や看護師の人間関係が調整されている環境による部分が大勢を占めます。
病院や診療所は医師や看護師にとっては仕事をするための職場ですが、扱うのが患者という人間である以上、医療の現場は信頼関係を主体とした人間関係を構築する場所でもあります。
しかし、医師と看護師が患者と構築する人間関係と、医療関係者同士の間で構築する人間関係は全く別種のものです。
つまり、患者と接する姿勢で同僚と接しても、その現場は決して働きやすい環境にはならないのです。

では、働きやすい環境を実現するために、具体的に人間関係をどのように構築したら良いのでしょうか。
できあがる人間関係は人によって千差万別ですが、そこに至るプロセスはさほど多くはありません。
まず、三つの道筋を自分の中に用意しましょう。
一つ目は上司との人間関係を構築する筋道です。この筋道を経るに当たっては、働きやすい環境をいかに準備するのかという視点を持つように心がけましょう。
二つ目は患者との人間関係を構築する筋道です。ここで必要になってくるのは、相手の気持ちを推し量って寄り添うという姿勢です。
最も難しいのが三つ目の筋道で、それは同僚との人間関係です。多くの人と接すると、どうしても人間関係には疎近が生じてしまいがちですが、職場における同僚との関係はニュートラルな姿勢を貫く必要があります。
特に女性は同僚との間で人間関係のトラブルを呼び込みやすいため、三つの筋道を明確に峻別して堅守するように心がけましょう。